企画展「版画ってアートなの?」

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放送日2025年08月10日~

企画展「版画ってアートなの?」

町田市

町田市原町田の町田市立国際版画美術館では、現在、「版画ってアートなの?」と題した企画展が開かれています。

この企画展の展示は4章に分かれていて、第1章では、凸版・凹版・平版・孔版という4種類の版画について、それぞれの版を使って製作された作品が展示されているほか、実際に使用される道具や模型などを使って版画製作が分かりやすく紹介されています。

第2章では、「版画という技法が使用された目的」に注目して、作品が展示されていました。
こちらでは版画という技法が、「情報を伝えるため」「楽しむため」「表現するため」など、さまざまな目的で使われてきたことを、アート作品としての一面と、印刷物という製品としての一面を見せることにより、その奥深さをわかりやすく紹介しています。

つづいて、アートについて考えてもらう、という第3章では、工場で作られる製品にも、実用性と芸術性の二つの面があることを示すだけでなく、同じものを大量に生産できるという点で、版画と共通していることを、現代美術の代表的存在であるマルセル・デュシャンの作品などで示していました。

そして第4章では、現代の版画作品の数々が展示され、版画がどのような進化を遂げたのかについて紹介されていました。
こちらは、通信販売で配送される際に使われる段ボールのロゴやバーコード、封をするテープの質感などをシルクスクリーンの版画で表現した長田奈緒さんの作品です。段ボールのように見えるこちらの作品ですが、実は木に印刷をしたものです。

会場を訪れた皆さんは、版画の奥深さやアートの本質について考えながら様々な作品を鑑賞していました。