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放送日2025年05月18日~
八王子城跡御主殿出土遺物展
八王子市
八王子市子安町の桑都日本遺産センター・八王子博物館では現在、「八王子城跡御主殿出土遺物展―北条氏照のおもてなし―」と題した企画展が開催されています。
国指定の史跡である、「八王子城跡」は、16世紀後半に、関東に勢力を持った小田原北条氏の一族、北条氏照によって築城された、関東屈指の山城です。
八王子市教育委員会では、昭和60年代以降、史跡の整備を目的とした発掘調査を行っていて、その結果、城主である北条氏照の生活や文化などがわかる遺物が、数多く見つかっています。
今回の展示では、令和5年と6年の調査で新たに出土したものや、これまでの調査資料などを通して、戦国時代の生活の一部を垣間見ることができる内容になっているということです。
こちらは、八王子城で北条氏照が客人をもてなした宴席の様子を知る上で、貴重な遺物の数々です。
どちらも一見、同じような種類に見えるこちらの器ですが、赤い布の上にある器の方は、出土点数が少なく、描かれている模様や絵柄も手が込んでいることから、より位の高い人をもてなす時に使われた器ではないかと、推測されています。
また、こちらは、八王子城で行われていた文化活動を知ることができる遺物の展示です。
焼き物の大きな椀(わん)や抹茶を入れる小さな壺(つぼ)など、北条氏照が茶道をたしなんだ事をうかがい知ることができる遺物の数々が並びます。
ほかにも、酒の席で使われたという、素焼きの皿や、陶磁器の盃(さかずき)などの展示もあり、争いのイメージが強い戦国時代において、城の中の人たちが、どのような日常生活を送っていたかを、さまざまな遺物のなかに見ることができます。