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放送日2025年12月14日~
都立大キャンパスデザイン探検
八王子市
12月7日(日)、八王子南大沢の東京都立大学 南大沢キャンパスで、「都立大キャンパスデザイン探検」と題したイベントが行われました。
東京都立大学では、大学と地域の関係を深めるため様々なテーマでイベントを行っていて、今回は南大沢キャンパスにある建築物をテーマに建築と空間デザインの魅力に触れる特別イベントが開催されました。
メイン企画の講演会では、「キャンパスの風景に、設計者の思いを重ねて」というタイトルで建築学科の鳥海基樹教授を司会に、キャンパス内の図書館や体育館などの設計を手がけた、設計メンバーの河村敏孝さん、布施茂さんが登壇し、それぞれが手掛けた建物の設計上の工夫などについて話しました。
南大沢キャンパスの建物を設計した当時、河村さん、布施さんが所属していた設計事務所 第一工房は、多くの賞を受賞した日本を代表する建築家 高橋靗一さんが創立した事務所で、大阪芸術大学、中部大学など数多くの大学キャンパスの整備計画にたずさわった他、八王子市別所にある「全労済情報センター」の設計も手掛けています。
講演の中で、図書館を担当した河村さんからは、ストックホルム市立図書館など外国の図書館をイメージして設計をしてきたこと、室内に光を取り込むため、天井にはガラスブロックと半球状のアルミパネルでドーム型の窓を設計したことや、階段をアーチ状にしたことなど、設計をする上でこだわった点について説明がありました。
また、体育館を担当した布施さんは、都立大学の旧目黒キャンパス、旧世田谷キャンパスで分散したテニスコートや陸上競技場などの運動施設の統合をはじめ、施設の地域開放も考慮して設計したという、建築の目的を語ったほか、キャンパスの景観上大きくなりがちな体育館のボリュームをいかに低く抑えるかといった設計の工夫などについて説明がありました。
講演後は、二人の師匠でもある高橋靗一さんとの設計当時の思い出話になり、会場のみなさんは、高橋さんの施設に対する思いや情熱を感じ取っているようでした。
講演の後には、学生広報チームによる「歩いてわかる、都立大の建築。」と題したキャンパスツアーが行われ、都立大のシンボルである「光の塔」やキャンパス内のアート作品について紹介があったほか、講演会の中で話題となった図書館では、外壁に隣接した半個室の空間や大きな吹き抜けのスペース、半球形の天井が作りだす非日常的な読書空間などをめぐり、参加者の皆さんは、特徴的な建築とデザインの数々を、熱心に写真に収めていました。







